要 望 書

 

                                                                                                     平成7年(1995)12月 1日

出雲市議会

議長 萬 代 宣 雄  殿
                                        ぼらんてぃあ・ふぇすてぃばる出雲'95

                                        実行委員会  委員長 佐 藤 義 太
       

                                  「ボランティア推進都市宣言」の採択について

 

 阪神大震災を契機として、ボランティア活動への関心と参加意識の高揚は、出雲市にあっても目を

見はらされるほどであります。

 貴議会におかれましても、早速6月議会において「ボランティア活動の振興に関する意見書」を採択

され、政府に対し強く要望をなされましたことは、誠に時宜にかなったことと敬服致しております。

 私たち、ぼらんてぃあ・ふぇすてぃばる出雲'95実行委員会も、出雲市にボランティアの活動を根付か

せ、花開かせるお手伝いをしようと、ボランティアグループを中心として58の団体が集まり、ボランティ

ア記念講演、ボランティア活動パネル展、ビデオ上映、ボランティア体験コーナー、ボランティアグルー

プによるテント村等々「ぼらんてぃあ・ふぇすてぃばる出雲'95」を11月12日に出雲市民会館において

実施致しました。

 その開会式典において、58の団体の総意として「ボランティア出雲アピール」を発表し、フェスティバ

ルに参加を頂いた市民の皆様と共に、出雲市においてボランティア活動が益々発展するように誓い合

いました。

 つきましては、市民の代表である貴議会におかれましても「ボランティア出雲アピール」の意のあると

ころをお汲み取り頂き、全国初の「ボランティア推進都市宣言」を採択頂きますよう心から要望致します。

(添付資料)

  1. ボランティア出雲アピール全文

  2. ぼらんてぃあ・ふぇすてぃばる出雲’95実行委員会名簿

  3. 「ぼらんてぃあ・ふぇすてぃばる出雲'95」の様子を伝える社協いずも(No.33)


  

                                      ボランティア出雲アピール


  いま世界は大きな危機に直面しています。産業や科学は、地球の存在を危うくさせるまでに大きくな

りました。

人類がこのかけがえのない地球といかに共生するかが、問われています。

  世界戦争の時代は終わったといわれますが、局地的な争いはなくなっていません。争いは、人々の

くらしに大きな犠牲をもたらしています。争いを防ぐには、平和な話し合いや異なった文化の理解が大切

となっています。

  産業や科学の発展は、私たちに経済的な豊かさをもたらしました。しかし、同時に、くらしの中のあた

たかさや心の豊かさが失われやすく、子供や老人、そして障害者が孤立しがちとなっています。私たち

は、自由で平等ですが、同時にまちの中で支えられています。私たち自身がより良く生きるとともに、ま

わりの人々を支えることも必要ではないでしょうか。

  ボランティア活動は、自身の生命を輝かせ(自立)、人と人のきずなを強くして、自然とともにくらす

(共生)生き方です。

  ボランティア活動は、自立と共生の考えを身につけた人々をはぐくみ、健康で文化的なまちをつくる源で

あることを訴えます。

  ボランティアがまちではぐくまれ、まちに根づくことを期待し、以下のことをボランティア・出雲アピール

とします。
 

    ・自立と共生の考えにたってボランティアの輪を広げましょう


    ・ボランティア活動によって人づくりを進め、健康で文化的なまちをつくりましょう


    ・世界のボランティアと手を結び、ともに平和に貢献しましょう


    ・ボランティア活動を通して地球環境を守りましょう


                        平成7年(1995)11月12日

                                 ぼらんてぃあ・ふぇすてぃばる

                                     出雲 '95実行委員会


                                「ボランティア推進都市」宣言決議

 産業や科学の発展は、私たちに経済的な豊かさをもたらしましたが、反面、深刻な環境問題を生じ

させています。

 また、暮らしの中のあたたかさや心の豊かさが失われやすく、子供や老人、そして障害者が孤立し

がちとなっています。私たち自身がよりよく生きるとともに、まわりの人々を支えることも必要です。

 阪神淡路大震災においてのボランティア活動を契機に、ボランティア活動に対する意識が大きな高

まりを見せています。

 ボランティア活動は、自信の生命を輝かせ、人と人とのきずなを強くして、自然とともにくらす生き方

です。また、自立と共生の考えを身につけた人々をはぐくみ、まちに根づくことをめざし「ボランティア

推進都市」の宣言をします。

   

1.自立と共生の考え方にたって、ボランティアの輪を広げます。

   

2.ボランティア活動によって人づくりを進め、健康で文化的な町を作ります。

   

3.世界のボランティアと手を結び、ともに平和に貢献します。

   

4.ボランティア活動を通して地球環境を守ります。



   以上、決議します。

   平成7年(1995)12月20日

                                                                                        出 雲 市 議 会


  

                                          要 望 書

                   

                                          平成8年(1996)10月30日
出 雲 市 長
   西 尾 理 弘 殿
                                     出雲市ボランティア総決起大会
                                      実行委員会 委員長 足 立 眞 一

     

                               「ボランティア出雲アピール'96」への支援について


  ぼらんてぃあ・ふぇすてぃばる出雲’95実行委員会が、出雲市にボランティアの活動を根付かせ、

花開かせるお手伝いをしようと、58余の団体が集まり、「ぼらんてぃあ・ふぇすてぃばる出雲’95」を

昨年11月12日に出雲市民会館において実施し、その開会式典において、58の団体の総意として

「ボランティア出雲アピール」を発表し、フェスティバルに参加を頂いた市民の皆様と共に、出雲市に

おいてボランティア活動が益々発展するように誓い合いました。

 それを受けて、出雲市議会におかれましては、全国初の「ボランティア推進都市」宣言を決議頂き

ました。

 本年は、貴下の強いリーダーシップのもと、出雲市と出雲市社会福祉協議会の絶大なる後援を受

けて、昨年の倍近い105余の団体が集まり「出雲市ボランティア総決起大会実行委員会」を組織し、

『さらに広げようボランティアの輪』をテーマとして「ボランティア・フェスティバル出雲’96」を10月26

日に島根県立看護短大において2,000人近い参加者を得て、成功裡に開催することができました。

 このことにつき、貴下並びに出雲市、出雲市社会福祉協議会に対し、衷心よりお礼を申し上げます。

 詳細につきましては、「報告書」により後日ご報告を申し上げますが、「基調講演」、「テーマ別集い」

にはそれぞれ320名、「公開セミナー」には200名もの参加であり、パネル展示、体験コーナー、模

擬店なども行列ができるほどであり、最後に皆で手話を交えて歌った、ふれあいコンサートの最優秀

曲は感動的でありました。

 全体会においては、105余の参加団体の総意を受け、「ボランティア出雲アピール’96」(別紙)が

提案され、参加者全員の協議を経て、満場一致で採択されました。

 つきましては、貴下におかれましても「ボランティア出雲アピール’96」の意のあるところをお汲み

取り頂き、その実現に向け、絶大なるご支援を頂きますよう心から要望いたします。


(添付資料)

  1. ボランティア出雲アピール’96全文

  2. 出雲市ボランティア総決起大会実行委員会名簿



   

                                   ボランティア出雲アピール'96



  『ボランティア活動は、自身の生命を輝かせ(自立)、人と人のきずなを強くして、自然とともにくらす

(共生)生き方です。ボランティア活動は、自立と共生の考えを身につけた人々をはぐくみ、健康で文化的

なまちをつくる源であることを訴えます。』

  このボランティア出雲アピール’95を受けて、昨年(1995)12月出雲市議会は「ボランティア推進

都市」宣言を決議しました。

  この一年、出雲市においてはボランティア活動への関心が飛躍的に高まり、多くのボランティアグル

ープの積極的な活動が展開されました。

  21世紀における市民社会の成熟に向けて、ボランティア活動が更に大きい広がりを持つために、

それぞれの活動グループの個性が生かされて連携できる機会を作ることも大切なことです。

  同時に、地球市民として21世紀の市民社会を担ってゆく子供たちに「人間は一人ひとりの持って

いる個性や能力が違うように、価値観も異なり、それぞれ違った分野でその力を発揮する」ことを、学

校と地域社会の協力のもとで、さまざまなボランティア活動の経験をとおして理解を深めてもらう必要

があります。

  ボランティアがまちではぐくまれ、まちに大きく広がることを期待し、以下のことをボランティア・出雲

アピール’96とします。

   ・さまざまな分野で活動するボランティアが相互理解と仲間づくりを進めるためのネットワークを作り

    ましょう


   ・子供から大人まですべての市民がいつでもボランティア活動に参加できるようにネットワークの拠点

    を確保しましょう


   ・21世紀の市民社会を担ってゆく子供たちに価値観の多様性をボランティア活動を通して理解し

    てもらうよう学校と地域社会が手をつなぎましょう


   ・ボランティア活動のより充実した発展を導くため市民活動法案(NPO法)の早期成立を図りましょう

  平成8年(1996)10月26日

                                           出雲市平成総決起大会実行委員会